ロゼワインの薦め

~オレンジワインの扱いも含めて~

(2017.6.20更新)

日本ではロゼワインの地位が低く、初心者向けの飲み物として誤解を受けている場合も見受けられます。本来、赤ほど渋くもなく、白ほど尖らないと言うロゼの中庸な立場は、日本人の食卓に最適と言えるものでありながら、何とも残念な誤解です。開業以来10年以上に渡って、弊社でも幾度となくロゼの地位を向上させる取り組みを行いましたが、ロゼ文化を根付かせるには至りません。

しかし時代は変わり現在、欧州ではロゼの消費量が急増。ロゼが白や赤と同数、品揃えされたワインショップも珍しくありません。欧州では本来、夏場だけに消費されたロゼですが、食生活の変化に伴い、冬場も飲まれるようになった事が大きな要因です。ヘビーな煮込みから、ヘルシーな調理法へ。まるで日本人のような食生活を好む、欧州人の嗜好を反映して、ロゼは躍進を遂げたのです。

ロゼの需要が急増し、ワイン生産者の競争も激化しました。ライバルに差をつけるためには、他にない味わいを造り出す必要があります。驚くべきことに、わずか数年の間に、多種多様なロゼが生まれ、時を同じくしてオレンジワインが登場してきました。

オレンジワインの定義は未だ定まってはいませんが、白ブドウを赤ワインの製法で仕込んだものと言えます。つまり白ワインでありながら、果皮の色素とタンニンを持つ事になり、赤ワインに近付いた存在です。

カーヴドテールでは、オレンジワインを、ロゼワインと近い立場にあると捉えます。両方を合わせてコーナーを作り、多様化したロゼワインの味わいをご紹介して参ります。これは欧州を追いかけるものではなく、日本の食生活に、より適したワインショップとして進化するための時代が到来したとの判断です。

スタッフの経験値を高める時間を要しますので、当面は試行錯誤を繰り返す事になりますが、味わいのジャンル分けに取り掛かりました。
以下のチラシは店頭でも配布しております。

有限会社トロワイグレック代表 山本俊

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